DC通達・通知

確定拠出年金法施行規則及び確定給付企業年金法施行規則の一部を改正する省令の施行について

平成18年3月27日年企発第0327001号

平成18年3月27日年企発第0327001号

(地方厚生(支)局長あて 厚生労働省年金局企業年金国民年金基金課長)

確定拠出年金法施行規則及び確定給付企業年金法施行規則の一部を改正する省令(平成18年厚生労働省令第51号)が平成18年3月27日に公布され、同日から施行されることとなったところである。

今般の省令改正の内容については下記のとおりであるので、貴管下の確定拠出年金及び確定給付企業年金を実施する事業主等に対する指導について、遺憾のないよう配慮されたい。

第1 事業主等の名称変更に係る規約変更手続の緩和について(確定拠出年金法施行規則第5条第2項及び確定給付企業年金法施行規則第7条第2項関係)

  1 改正の内容

  「規制改革・民間開放推進3カ年計画」(平成18年3月31日閣議決定予定)を受け、申請者の事務負担を軽減するため、確定拠出年金の企業型年金規約において、事業主等そのものの変更を伴わず単に名称の変更がなされる場合、住所の変更と同様に、特に軽微な変更に該当するものとして労働組合等の同意を不要とすることとしたこと。また、これとあわせて、確定給付企業年金に係る規約の変更についても同様の措置を講ずることとしたこと。

  2 事業主等の名称変更について

   (1) 確定拠出年金の企業型年金規約における事業主等の名称変更

   今般の改正により、特に軽微な規約変更(確定拠出年金法(平成13年法律第88号。以下(1)において「法」という。)第6条第2項の規定による特に軽微な規約変更をいう。)に該当するものとして労働組合等の同意が不要となる名称変更は、次の①から④に掲げる名称変更であること。

    ① 事業主の名称変更

    ② 実施事業所の名称変更

    ③ 法第3条第3項第4号に定める確定拠出年金運営管理機関の名称変更

    ④ 法第2条第7項第1号ロに定める資産管理機関の名称変更

   このうち事業主、確定拠出年金運営管理機関又は資産管理機関の名称変更は、法人格を変更せず形式的に名称のみの変更を行うことをいい、吸収合併、営業譲渡等を伴う場合にも法人格が同一であればこれに該当すること。なお、法人が合併により消滅したときには、事業主にあっては制度終了となり(法第45条第2号及び第47条第2号)、確定拠出年金運営管理機関にあっては登録の効力が失われるものであること(法第93条第1号)。

   また、2以上の事業主が1の企業型年金を実施している場合の事業主の増加若しくは減少に係る事業主の名称変更又は実施事業所の増加若しくは減少に係る実施事業所の名称変更は、従来どおり労働組合等の同意を要するものであること(法第5条第2項)。

   (2) 確定給付企業年金の規約における事業主等の名称変更

   今般の改正により、特に軽微な規約変更(確定給付企業年金法(平成13年法律第50号。以下(2)において「法」という。)第7条第2項の規定による特に軽微な規約変更をいう。)に該当するものとして労働組合等の同意が不要となる名称変更は、次の①から④に掲げる名称変更であること。

    ① 事業主の名称変更

    ② 実施事業所の名称変更

    ③ 法第4条第3号に定める資産管理運用機関の名称変更

    ④ 法第4条第3号に定める契約投資顧問業者の名称変更

   このうち事業主、資産管理運用機関又は契約投資顧問業者の名称変更は、法人格を変更せず形式的に名称のみの変更を行うことをいい、吸収合併、営業譲渡等を伴う場合にも法人格が同一であればこれに該当すること。なお、事業主たる法人が合併により消滅したときには、制度終了となるものであること(規約型企業年金にあっては、法第83条第1項第2号及び第86条第2号。基金型企業年金にあっては、法第83条第2項及び第85条第1項。)。

第2 投資信託が繰上償還された場合の運用の方法の除外に係る同意取得手続の緩和について(確定拠出年金法施行規則第20条の2関係)

  1 改正の内容

  「規制改革・民間開放推進3カ年計画」(平成18年3月31日閣議決定予定)を受け、確定拠出年金法(以下「法」という。)第23条に定める提示運用方法が投資信託の受益証券である場合で、当該受益証券が投資信託及び投資法人に関する法律(昭和26年法律第198号。以下「投信法」という。)に基づき信託契約期間を変更して償還(以下「繰上償還」という。)される場合には、提示運用方法から当該受益証券を除外するに当たって、当該受益証券を選択して運用の指図を行っている加入者等(法第2条第7項第1号イに規定する加入者等をいう。以下同じ。)の同意取得は不要であることとしたこと。これは、投資信託の受益証券が繰上償還される場合には、投信法の枠内で所要の手続を経て償還される以上、確定拠出年金運営管理機関(運営管理業務を営む事業主を含む。以下同じ。)は自身の判断によることなく当該受益証券の提供を停止せざるを得ず、自動的に提示運用方法から除外することを可能にすることが適切であるため措置したものであること。

  2 投資信託の受益証券について法第24条に基づき情報提供すべき具体的な内容について

  確定拠出年金運営管理機関が加入者等に対して運用の方法に係る金融商品の情報提供を行う場合の具体的な内容については、法第24条に基づく確定拠出年金法施行規則第20条第1項に規定し、当該運用の方法が有価証券である場合には、「確定拠出年金制度について」(平成13年8月21日年発第213号)の別紙「確定拠出年金法並びにこれに基づく政令及び省令について(法令解釈)」第3の1(3)において、証券取引法第2条第10項に規定する目論見書の概要を記載した書類の交付又は電磁的方法により行うものとされているところであり、提示運用方法が投資信託の受益証券である場合には、繰上償還についても目論見書の概要により情報提供を行うこととなっていること。今般の改正により、運用の方法が投資信託の受益証券である場合には加入者等が同意取得手続を通じて繰上償還の事実を把握することがなくなることを踏まえ、目論見書の概要に記載する繰上償還について、情報提供の具体的内容を以下のとおり明確化すること。また、情報提供に当たっては、個々の加入者等の知識水準やニーズ等も踏まえつつ、加入者等が十分理解できるよう行う必要があること。

   (1) 投資信託の受益証券を提示するに当たっての情報提供

   運用の方法として投資信託の受益証券を提示するに当たっては、当該受益証券が繰上償還される可能性がある旨並びに繰上償還がなされると受益証券が換金されることにより運用が行えなくなるということ及びその手続を説明すること。また一定の条件を満たした場合には投資信託契約の解約を行う旨があらかじめ投資信託約款に定められている場合には、償還に係る一定の条件についても説明すること。

   (2) 繰上償還時の情報提供

   確定拠出年金運営管理機関は、加入者等に提示した投資信託が繰上償還される場合には、概ね償還の1ヶ月前までに当該加入者等に対し次の①から⑤に掲げる事項を説明すること。また真にやむを得ない事情により償還前に説明することが困難である場合には、償還後速やかに説明をすること。また、投信法上の受益者である資産管理機関及び国民年金基金連合会(積立金の管理に関する事務を他の者に委託している場合には、当該受託者)は、投資信託約款の変更又は投資信託契約の解約に係る書面の交付等により投資信託委託業者等から償還に係る情報を得た場合には、当該情報を確定拠出年金運営管理機関に速やかに通知すること。

    ① 当該投資信託の名称

    ② 償還期日

    ③ 償還の理由

    ④ 確定拠出年金運営管理機関が提示しているその他の運用商品

    ⑤ ④に提示する運用商品に変更する場合の手続