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確定給付企業年金Q&A

厚生労働省年金局企業年金・個人年金課2025年12月26日現在の内容

確定給付企業年金Q&A令和7年12 月26 日更新

※以下のQ&Aにおける「法」、「令」、「規則」、「平成25 年改正法」、「法令解釈通知」、「承認認可基準」とはそれぞれ次に掲げるものをいう。…… 確定給付企業年金法(平成13 年法律第50 号)「法」…… 確定給付企業年金法施行令(平成13 年政令第424 号)「令」…… 確定給付企業年金法施行規則(平成14 年厚生労働省令第22 号)「規則」…… 公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成25 年法律第63 号)「平成25 年改正法」…… 確定給付企業年金制度について(平成14 年3月29 日年発第0329008 号)「法令解釈通知」…… 確定給付企業年金の規約の承認及び認可の基準等について(平成14 年3月29 日年企発第0329003 号・年運発第0329002 号)「承認認可基準」

加入者

No.1

 給与及び退職金等の労働条件が労働協約等で職種別に規定されている場合において、一定の職種に属する厚生年金保険の被保険者を加入者としないことは可能か。

 労働協約等における労働条件が異なるなど合理的な理由があれば可能(一定の職種について、第2加入者として資格を区分することも可)。

関係法令等: 法第25条第2項、法令解釈通知第1の1 (1)①、承認認可基準別紙1の3-1 (1)

No.2

 例えば10年以上の勤続期間を有する厚生年金保険の被保険者を加入者とすることは可能か。

 一定の勤続期間を加入者の資格として設ける場合は、少なくとも5年以上の勤続期間を有する厚生年金保険の被保険者は加入者としなければならない。

関係法令等: 法第25条第2項、法令解釈通知第1の1 (1)②

No.3

 一定年齢未満、あるいは一定年齢以上の者を加入者としないことは可能か。

 可能。ただし、一定の年齢を加入者の資格として設ける場合は、少なくとも30歳以上50歳未満の従業員については加入者としなければならない。

関係法令等: 法第25条第2項、法令解釈通知第1の1 (1)②

No.4

 労働協約等により、一定年齢以上の期間について給付の算定の基礎としないこととしている場合、加入者資格を取得したときの年齢が当該一定年齢を超えている者を加入者としないことは可能か。

 労働協約等により、一定年齢以上の期間について給付の算定の基礎としないこととしている等の理由があれば可能。ただし、50歳未満の従業員については加入者としなければならない。

関係法令等: 法第25条第2項、法令解釈通知第1の1 (1)②

No.5

 上記の回答において、厚生年金保険の被保険者のうち「5年未満の勤続期間を有する30歳以上である者」あるいは「5年以上の勤続期間を有する30歳未満の者」は加入者としなければならないのか。

 一定の勤続期間及び一定の年齢を加入者の資格とする場合は、そのとおり。

関係法令等: 法第25条第2項、法令解釈通知第1の1 (1)②

No.6

 加入者となることを希望する厚生年金保険の被保険者のみを加入者とすることは可能か。

 可能。ただし、加入者となることを申し出ることができる時期を定めておくこと。また、加入者が、加入者の資格を喪失することを任意に選択することはできない。

関係法令等: 法第25条第2項、令第4条第1号、法令解釈通知第1の1(1)③

No.7

 育児休業及び介護休業等の休職中の者を加入者としないことは可能か。

 可能(休職等期間の全部又は一部が労働協約等に定める退職金の算定対象期間に含まれていない等の合理的な理由がある場合に限る。)。

関係法令等: 法第25条第2項、法令解釈通知第1の1 (1)④

No.8

 必ずしも労働協約等が別々でなくても同一の就業規則等の中で加入者としたい職種Aと加入者から除外したい職種Bが別々に規定されている場合、職種Aのみを加入者とすることは可能か。

 同一の就業規則を適用している場合でも、その職種に属する従業員に係る給与及び退職金等の労働条件が他の職種に属する従業員の労働条件と異なるなど合理的な理由がある場合には可能。

関係法令等: 法令解釈通知第1の1(1)①

No.9

 加入者期間の計算の単位には、「月」以外に、「年」、「週」、「日」などを用いることは可能か。

 可能。

関係法令等: 法第28条、承認認可基準別紙1の3-1 (4)

No.10

 休職により加入者資格を喪失しないが、加入者期間から休職期間を除くことは可能か。

 支給要件に該当するかの判断に用いる加入者期間から除くことは不可であるが、給付の額の算定の基礎となる加入者期間から除くことは可能。

No.11

 ある加入者について複数の給付区分(例えば、給与比例部分と定額部分の給付)がある制度において、支給要件に該当するかの判断に用いる加入者期間がそれぞれ異なることは可能か。

 一人の加入者が複数の受給権をもつこととなるため、不可。ただし、代行返上して確定給付企業年金となった場合における基本上乗せ年金と加算年金のように、制度上支給要件が異なることが認められてきたものを確定給付企業年金に移行させた場合や、既に実施している確定給付企業年金に支給要件の異なる適格退職年金を移行した場合に限り、移行時点の加入者等について、経過的に給付区分毎に支給要件が異なることは認められる。

No.12

 端数処理の関係で、給付の額の算定の基礎となる期間が加入者期間を超えることは可能か。

 可能。ただし、端数処理の方法は合理的に定める必要があり、1年以上乖離する端数処理は認められない。

関係法令等: 法令解釈通知第3の1⑥、承認認可基準別紙1の3-2(4)①

No.13

 休職時に加入者資格を喪失し、復職時に再加入することにより資格を再取得した者について、休職期間の2分の1を加入者期間、給付額算定期間に加算することは可能か。

 可能。

関係法令等: 令第22条第1項第2号

No.14

 加入者が休職することにより資格喪失した後に復職することなく退職する場合、休職期間の2分の1を加入者期間、給付額算定期間に加算することは可能か。

 不可。

関係法令等: 令第22条第1項第2号

No.15

 加入者の資格を喪失し、再び加入者の資格を取得した者(脱退一時金の支給を繰り下げている者に限る。)について、対象者を限定して加入者期間を合算することは可能か。

 再加入者の加入者期間の合算について加入者間で取扱いに差を設けることに合理的な理由がある場合であって、特定の者に不当に差別的な取扱いとならないものであれば可能。

No.16

 加入者の資格を喪失し、再び加入者の資格を取得した者(脱退一時金の支給を繰り下げている者に限る。)について、再加入前後の加入者期間を「合算する」又は「合算しない」ことを加入者が選択出来る時期を任意に設定することは可能か。

 可能。ただし、再加入前後の加入者期間を合算するか否かを選択する時期を明確に規約に規定していること。

No.17

 加入者の資格を喪失し、再び加入者の資格を取得した者(脱退一時金の支給を繰り下げている者に限る。)について、再加入前後の加入者期間を合算した後、加入者の選択によって再加入前後の加入者期間を合算しない(分割する)ものとすることを規約に定めることは可能か。

 不可。

給付

No.18

 令第24条第1項第2号及び第3号に規定する「その他これに類するもの」とはどういうものか。

 いわゆるポイント制を用いる場合におけるポイントのことであり、次の要件を満たすもの。ア 昇格の規定が労働協約等において明確に定められていること。イ 同一の加入者期間を有する加入者について、最大ポイントの最小ポイントに対する割合に過大な格差がないこと。ウ ポイントは恣意的に決められるものでなく、数理計算が可能であること。

関係法令等: 法令解釈通知第3の1④、承認認可基準別紙1の3-2(4)②

No.19

 ポイント制を用いている場合に、給付額の算定の基礎となるポイントについて、労働協約等から引用することなくポイントテーブルだけを規約に定めることは可能か。

 用いるポイントが上記回答の要件イ及びウを満たすのであれば、可能。

関係法令等: 法令解釈通知第3の1④、承認認可基準別紙1の3-2(4)②

No.20

 ポイント制を用いている場合に、累積したポイントに上限を設けることは可能か。

 可能。

関係法令等: 令第24条第1項、規則第25条第2号

No.21

 給付の額の算定方法としてキャッシュバランス制度を用い規約にいわゆる据置利率や再評価率を定める場合において、その指標を「規則第43条第2項第1号における国債の利回りを勘案して厚生労働大臣が定める率」(下限予定利率)と規約に規定することは可能か。

 将来の率が明確に規定されないため不可であるが、当該率を上限又は下限に引用することは差し支えない。また、その指標を「直近5年間に発行された10年国債の応募者利回りの平均又は直近1年間に発行された10年国債の応募者利回りの平均のいずれか低い率」とすることを規約に規定することは可能。

関係法令等: 法令解釈通知第3の1⑩、第4の3

No.22

 規則第29条第2号の「その他の客観的な指標」に社債は含まれると考えてよいか。

 社債が客観的な指標であって、合理的に予測可能であれば可能。

関係法令等: 規則第29条、法令解釈通知第3の3、承認認可基準別紙1の3-2(4)④

No.23

 再評価率は、加入者期間のうち規約で定める期間ごとに異なるものとすることは可能か。

 可能。ただし、当該再評価後の累計額が、当該再評価を行わなかった場合の累計額を下回ってはならない。

関係法令等: 規則第28条第1項、規則第29条、法令解釈通知第3の1⑤、承認認可基準別紙1の3-2(4)④

No.24

 再評価率の改定について、財政再計算の時期に行うといったことは可能か。

 財政再計算を行う時期は不定期となり得ることから不可。再評価率の改定は定期的に行うものであるため、確定した時期を規約に定めること。

No.25

 老齢給付金の支給要件について、「加入者期間20年以上の者が60歳以降最初に到来する4月1日を迎えたとき」とすることは認められるか。

 認められない。法第36条第2項第1号では老齢給付金の支給開始要件として、60歳以上70歳以下の規約で定める年齢に達したときに支給するものであることを求めており、年齢以外の要件を課すことはできない。

関係法令等: 法第36条第2項第1号、承認認可基準別紙1の3-2(3)①

No.26

 定年退職日(最終資格喪失日)が60歳(支給開始年齢)に達する日から起算して1年以内であり、加入者の資格を喪失した日の属する月の翌月から支給開始となる制度とすることは可能か。

 可能。

関係法令等: 法第33条

No.27

 定年退職日(最終資格喪失日)が60歳(支給開始年齢)に達する日から起算して1年以内であり、加入者の資格を喪失した日の属する月の翌月から支給開始となる制度において、老齢給付金に係る支給開始要件を、60歳に達した日ではなく、加入者の資格を喪失するまで受給権者とせず、加入者の資格を喪失した日で判定することは可能か。

 不可。老齢給付金の支給開始要件は法第36条第2項において、規約で定める年齢に達したとき(同項第1号)又は規約で定める年齢に達した日以後に実施事業所に使用されなくなったとき(同項第2号)としている。

関係法令等: 法第33条、法第36条第2項

No.28

 加入者区分の違いにより異なる支給開始年齢を設定することは可能か。

 労働協約等で異なる勤務形態及び給与等となっており、加入者の資格を取得してから資格喪失時まで途中で区分変更することがない場合に、それぞれの加入者区分に係る支給開始年齢が異なることは問題ない。

No.29

 加入者区分ごとに支給要件を差別化しているが、途中で加入者区分が資格取得時から変更となった場合は、新たな加入者区分に基づく支給要件を適用するのか。

 加入者の利益になる場合を除き、資格取得時の加入者区分における支給要件を適用する(例えば、支給開始年齢が高くなる場合は変更前の支給開始年齢としなければならない。)。また、加入者区分ごとに給付の額の算定方法を差別化している場合には、新たな加入者区分に属することとなった日の前日に加入者の資格を喪失したとすれば支給されることとなる給付の額を保証しなければならない。

No.30

 年金受給中の受給権者であり加入者でもある者について、加入者の資格を喪失したときの加入者期間の全部又は一部により給付額を改定することは可能か。

 可能。

関係法令等: 令第24条第3項、規則第28条第2項第3号、承認認可基準別紙1の3-2(4)③

No.31

 確定給付企業年金規約の附則で加入前に他制度で支払った給付額を控除する規定を設ける場合、この控除額が規約本則で定める給付額を超える場合には給付額を「ゼロ円」にする設計を検討している。本則では給付額「ゼロ」は不可と認識しているが、このように附則で定める額を控除する場合も給付額「ゼロ」は不可か。(適格退職年金では、本則の給付額よりも控除額が大きい場合はゼロとするような設計が認められていることから、移行時加入者の一部についてこのような事象が発生)

 老齢給付金や脱退一時金等の支給要件を満たすにもかかわらず、給付額がゼロ円となるような設計は不可。

関係法令等: 法令解釈通知第3の1③

No.32

 支給要件を満たしているが、端数処理などにより給付の額がゼロとなってしまうような設計は可能か。

 老齢給付金や脱退一時金等の支給要件を満たすにもかかわらず、給付額がゼロ円となるような設計は不可。

関係法令等: 法令解釈通知第3の1③

No.33

 退職事由や学歴に応じて、給付の額を差別化することは可能か。

 労働協約等における労働条件が異なるなど給付の額に差を設けることについて合理的な理由がある場合であって、給付の額の格差が過大であること、早期に脱退した者の給付の額の方が有利であることなど、制度の目的を逸脱するようなものでなければ可能。

関係法令等: 法令解釈通知第3の1②及び③

No.34

 加入者が掛金の一部を負担する制度において、加入者分の掛金を負担する加入者であっても、負担しない加入者と同水準の給付の額を設定することは可能か。

 不可。給付の額に加入者が負担する掛金の拠出額に相当する程度の差を設けなければならない。

関係法令等: 法令解釈通知第4の1(3)

No.35

 令第24条第1項第1号から第3号までに掲げる給付の額の算定方法を組み合わせる場合、「第1標準年金額」、「第2標準年金額」といった区分を設けることは可能か。

 可能。ただし、各区分の支給要件が異なり、同一の加入者又は加入者であった者に受給権を複数設定するような設計は認められない。

No.36

 同一の者が複数の受給権をもつことは不可ということであるが、支給期間の異なる第1年金と第2年金をあわせたものを支給するということは可能か。

 可能。ただし、第1年金と第2年金の支給期間の間に1年以上いずれの年金も支給をしない期間を含むような設計や、第1年金と第2年金を合わせて20年を超える保証期間を設定するような設計は認められない。

関係法令等: ただし書に関し、法第33条、令第25条第1号

No.37

 老齢給付金の支給について、事業主等の判断によって強制的に繰り下げることは可能か。

 不可。老齢給付金の支給を請求していない者の申出により行わなければならない。

関係法令等: 法第37条第1項

No.38

 老齢給付金の繰下げ期間中に、受給権者が当該支給の繰下げの終了を申し出ることにより、当該老齢給付金の支給を開始することは可能か。

 規約にその旨を定めておけば可能。

関係法令等: 法第37条第2項

No.39

 老齢給付金の支給の繰下げの可否について、受給権者が、あらかじめ61歳から65歳のいずれかの年齢まで繰り下げることを選択して申し出ることは可能か。

 規約において、例えば、第1項に、本人の選択及び申出により61~65歳のいずれかの年齢まで支給を繰り下げることができるとし、第2項において、本人が選択した年齢に達するまで支給を開始できない、あるいは途中の年齢で繰下げ終了の申出を行った者はこの限りでない、といった内容を規定すれば可能。

関係法令等: 法第37条

No.40

 老齢給付金を繰り下げる際の繰下利率の設定方法についての基準はどのようなものか。

 資格喪失事由、資格喪失時の年齢、労働協約等に定める職種等に基づいて合理的に定めることが必要。(規約にはその算定方法を明確に定める必要があり、「規則第43条第2項第1号における国債の利回りを勘案して厚生労働大臣が定める率」のように規定することは、将来の率が明確に規定されないため不可。ただし、上下限を設ける場合に上下限については引用して差し支えない。)

関係法令等: 法令解釈通知第3の1⑪、承認認可基準別紙1の3-2(5)⑧

No.41

 老齢給付金の支給について、事業主等の判断によって強制的に一時金として支給することは可能か。

 不可。老齢給付金の受給権者の選択による。

関係法令等: 令第29条第2号

No.42

 老齢給付金を繰り下げることができる旨を新たに規約に規定する場合に、当該規約変更の施行日において老齢給付金が未請求となっている受給権者についても遡及して繰下げの申出ができることとしてよいか。

 繰下げに係る規定が施行される前において既に老齢給付金の支給の要件を満たした者については、本来、当該要件を満たした時点の規約に基づき請求を行い、給付の支給を受けるものであるところ、当該者が請求を行っていないことを前提に遡及して繰下げの申出を可能とすることは適切ではない。

関係法令等: 法第37条第1項

No.43

 15年保証終身年金で設定されている老齢給付金において、受給権者の選択により15年の保証期間に相当する額を一時金で支給した場合は、当該老齢給付金の受給権は失権するとしてよいか。

 15年の保証期間に相当する額を一時金で支給することは、老齢給付金の全部を一時金として支給することとなると解するため、老齢給付金の受給権は失権するとしてよい。

関係法令等: 法第40条第3号、令第23条第1項第1号、法令解釈通知第3の2

No.44

 老齢給付金に代えて支給する一時金の額の基準はどのようなものか。

 保証期間について支給する給付の現価相当額を上回らないものであること。ただし、当該現価相当額の計算に用いる予定利率は下限予定利率とすること。

関係法令等: 令第23条第1項第1号、法令解釈通知第3の2

No.45

 老齢給付金の支給開始要件以外の要件を満たす者に支給する脱退一時金の額の基準はどのようなものか。

 脱退一時金の受給権者が老齢給付金の受給権者となったときに支給する老齢給付金の保証期間について支給する給付の現価相当額を上回らないものであること。

関係法令等: 令第23条第1項第2号、法令解釈通知第3の2

No.46

 脱退一時金の支給を繰り下げる際の据置利率の設定方法についての基準はどのようなものか。

 資格喪失事由、資格喪失時の年齢、労働協約等に定める職種等に基づいて合理的に定めることが必要。さらに、令第23条第1項第2号に規定する脱退一時金の上限額に係る要件に抵触しないようにすること。(規約にはその算定方法を明確に定める必要があり、「規則第43条第2項第1号における国債の利回りを勘案して厚生労働大臣が定める率」のように規定することは、将来の率が明確に規定されないため不可。ただし、上下限を設ける場合に上下限については引用して差し支えない。)

関係法令等: 令第23条第1項第2号、法令解釈通知第3の1⑪、承認認可基準別紙1の3-2 (5)⑧

No.47

 脱退一時金の支給について、事業主等の判断によって強制的に繰り下げることは可能か。

 不可。脱退一時金の受給権者(法第27条第3号に該当して加入者の資格を喪失した者を除く。)の申出により行わなければならない。

関係法令等: 法第41条第4項

No.48

 ある年齢で脱退一時金の受給権者となった者が60歳に達するまで支給を繰り下げることを申し出たあと、60歳に達する前に当該支給の繰下げの終了を申し出れば、当該脱退一時金の支給は可能か。

 規約にその旨を定めておけば可能。

関係法令等: 法第41条第4項

No.49

 障害給付金を年金として支給することは可能か。

 可能。ただし、簡易な基準に基づく確定給付企業年金において障害給付金は支給できない。

関係法令等: 法第44条、規則第52条第1項第5号

No.50

 障害給付金においても支給を繰り下げることは可能か。

 不可。

No.51

 障害給付金の額の基準はどのようなものか。

 老齢給付金の受給権者となった者が同時に障害給付金の受給権者となったときに支給する障害給付金の現価相当額が当該老齢給付金の全部を年金として支給するとした場合の現価相当額を上回らないようにすること。

関係法令等: 令第23条第1項第3号

No.52

 障害の程度に応じて障害給付金の額を差別化することは可能か。

 可能。

No.53

 法第47条において、遺族給付金の給付対象者となり得る者について「老齢給付金の支給を受けている者」があるが、老齢給付金の受給権はあるが実際に支給開始となっていない者(既に裁定請求した者も含む。)は含まれないのか。

 法第47条に規定する「給付対象者」には、「その他政令で定める者」として、令第33条のとおり老齢給付金の受給権者であってその支給の繰下げの申出をしている者等が含まれる。また、老齢給付金の受給権者であって、支給開始要件を満たしたものの裁定の請求を行っていない、又は、請求後に初回の給付の支給を受けていない者が死亡したときに遺族給付金を支給することは可能。

関係法令等: 法第47条、令第33条

No.54

 障害給付金の受給権者が死亡した場合においても、その者の遺族に遺族給付金を支給することは可能か。

 可能。

関係法令等: 令第33条第4号

No.55

 遺族給付金を年金又は一時金としてのみ支給することは可能か。

 可能。

関係法令等: 法第49条

No.56

 遺族給付金において、支給を繰り下げることは可能か。不可。

No.57

 遺族給付金を受給できる遺族は、遺言等に基づく遺族とすることは可能か。

 法第48条において「遺族給付金を受けることができる遺族は、次に掲げる者のうち規約で定めるもの」とされているため、不可。

関係法令等: 法第48条

No.58

 ある会社の退職金規程における遺族の範囲には「労働者災害補償保険法の定める遺族補償給付受取者の規定により取り扱う、ただし、事情により会社が適用と認めた者に支給することがある。」となっている。確定給付企業年金規約においても、退職金規程における遺族の定義と合わせるべく労働者災害補償保険法を引用する形とすることは可能か。

 法第48条において、「遺族給付金を受けることができる遺族は、次に掲げる者のうち規約で定めるもの」とされていることから、規約に明確に記載する必要があり、不可。

関係法令等: 法第48条

No.59

 年金として支給する支給期間について、法第33条ただし書により「終身又は5年以上にわたり支給するものでなければならない」旨が定められているが、遺族給付金の支給期間についてもこれに従うのか。

 遺族給付金の支給期間については5年未満としてよい。ただし、老齢給付金又は障害給付金の給付を受けていた者が死亡した場合において、当該老齢給付金又は障害給付金の支給期間のうち給付を受けていない期間を下回ることはできない。

関係法令等: 法第50条

No.60

 遺族給付金の額の基準はどのようなものか。

 老齢給付金の受給権者となった者が受給権の取得と同時に死亡した場合においてその者の遺族に支給する遺族給付金の現価相当額が当該老齢給付金の全部を年金として支給するとした場合の現価相当額を上回らないようにすること。ただし、遺族給付金の支給によって確定給付企業年金の財政の安定が損なわれるおそれがないことが見込まれる(通常の予測を超えて発生した場合の財政への影響を勘案し、実績等に照らして合理的に見込まれる)場合には、当該確定給付企業年金における遺族給付金の給付に要する費用の額の予想額の現価が老齢給付金の給付に要する費用の額の予想額の現価をその計算の基準となる日において上回らないこととなる額の範囲内で定めることができる。簡易な基準に基づく確定給付企業年金において、遺族給付金を支給する場合の額は、老齢給付金の保証期間の残存期間において支給する給付の額の現価相当額又は脱退一時金の額以下となっていること。

関係法令等: 令第23条第1項第4号、同条第3項、規則第24条の2、規則第52条第1項第6号

No.61

 現在の据置利率X%(一定)を国債等の指標に連動するような制度変更を考えている。変更後の利率がX%を下回ることもありうるが、給付減額についてはどう判断すればよいか。

 法令解釈通知第1の2(2)において、「指標を用いている場合にあっては、当該指標の直近5年間の実績値の平均値」を用いて減額判定をする旨定められているため、直近5年間の数値を用いて計算した通常予測給付現価及び最低積立基準額が減少していなければ、当該変更は給付減額とはならない。

関係法令等: 法令解釈通知第1の2(2)

No.62

 A社は確定給付企業年金(キャッシュバランスプラン)及び確定拠出年金を実施、従業員は両制度に加入し、さらに、毎月付与される拠出付与額について、確定給付企業年金に拠出するか、確定拠出年金に拠出するかを従業員が毎年選択するような給付設計を検討している。このような給付設計は可能か。

 不可。加入者について、毎月付与される拠出付与額を0円とすることはできない。なお、確定給付企業年金及び確定拠出年金それぞれにおいて一定の額を拠出付与額とした上で、上乗せの額について、確定給付企業年金に拠出するか、確定拠出年金に拠出するかを従業員が毎年選択するような給付設計は可能(当該拠出付与額について労働協約等に規定されていることが必要)。

関係法令等: 令第24条

No.63

 給付設計として、他制度掛金相当額を給付額の計算の基礎に用い、規約上「確定拠出年金法施行令(平成13年政令第248号)第11条第2号に定める額」として参照するよう規定してよいか。

 他制度掛金相当額は給付設計を基に算定されるものであるため、他制度掛金相当額を給付額の計算の基礎として用いることは、循環定義となり適切とはいえない。「確定拠出年金法施行令(平成13年政令第248号)第11条第2号に定める額」とするのではなく、実額で定めること。

No.64

 加入者の給付設計が変更となる規約変更をする場合、規約変更の対象とならない受給権者について、当該変更前の規約に基づく給付とすることを附則で規定する必要があるか。

 例えば、「施行日の前日において受給権者である者の給付については、従前の例による。」のように、当該規約変更の内容が及ばない範囲を明確にするための規定が必要。

給付(規約変更手続き)

No.65

 規則第7条第1項第4号に規定する「規約の変更が効力を有することとなる日前の期間に係る給付の額を増額する場合」とはどう判断すればよいか。

 通常予測給付現価が増加する規約変更に関しては、ポイント制やキャッシュバランスプラン等において規約の適用日以降のポイントや拠出クレジットを引き上げる(併せて標準掛金や他制度掛金相当額を引き上げる)など、将来分に限った増額であることが明らかである場合を除いて、「規約の変更が効力を有することとなる日前の期間に係る給付の額を増額する場合」として扱うこと。また、給付に関する事項の変更に伴って最低積立基準額が増加する規約変更に関しても同様の取扱いとすること。

No.66

 老齢給付金の支給の繰下げの申出又は脱退一時金の全部若しくは一部の支給の繰下げの申出をすることができることを規約に定める規約変更は届出事項だが、既に規約に定めている繰下げ規定を変更する場合も届出事項か。

 繰下げ期間を延長するなど、既存の繰下げ規定に加えて繰下げを認める範囲を拡大する変更に限り、規則第7条第1項第4号に規定する「その他の給付の設計の軽微な変更」に該当し、届出として差し支えない。

関係法令等: 法第4条第5号、法令解釈通知第1の3 (4)

給付減額

No.67

 A社確定給付企業年金規約は、A社を吸収合併したC社の給与規程を引用することにより、変更前後で同じ職種ランクでも本給が減少となる(なった)と判断される場合、規則第5条第1号の「その変更に基づき給付の設計の見直しを行う必要があること」に該当し「給付減額の同意書」を対象者から取得する必要があるか。

 対象者について、変更前に比べて通常予測給付現価又は最低積立基準額が下がるような規約変更であれば、給付減額の手続きが必要となる。

関係法令等: 法令解釈通知第1の2(2)

No.68

 確定給付企業年金規約そのものが労働協約の位置づけ(労働基準監督署に届出済み)となっている場合、確定給付企業年金規約の変更は労働協約等の変更とみなしてよいか。給付減額を伴う確定給付企業年金規約の変更を予定しているが、当該規約の変更を労働協約等の変更として確定給付企業年金規約について確定給付企業年金発足と同時に労働基準監督署に届け出ていれば、確定給付企業年金規約を労働協約に準じたものとして、当該変更に伴う給付減額として行うことは可能か。

 確定給付企業年金規約そのものが労働協約になっているのであれば、その旨を減額理由書に書き、規則第5条第1号によって減額することが可能。ただし、定められた給付内容を変更することについて労使協定等を締結している場合は申請書類に当該事項を証明する書類を添付すること。なお、定められた給付内容を変更することについて労使協定等を締結していない場合は、締結することが望ましい。

関係法令等: 規則第5条第1号

No.69

 加入者区分を設け、途中で区分を変更できる場合において、区分変更時点までの期間については変更前の区分の給付額を保証することになっている。区分変更後の期間における給付現価が減少する場合もあると思うが、これは同一制度内の区分変更であるので、通常の減額変更に伴う減額同意の手続きは不要と理解してよいか。

 労働協約等における給与及び退職金等の労働条件が異なるなど合理的な理由に基づく区分が設けられており、同一制度内における区分変更である場合はよい。

No.70

 給付減額を行うために必要となる理由の一つである「事業主が掛金を拠出することが困難になると見込まれるため、給付の額を減額することがやむを得ないこと」(規則第5条第2号)は、どのような状況であれば該当すると判断されるのか。

 事業主が置かれた状況は様々であり、それぞれの事業主の事情や経済情勢に即して判断する必要があるが、例えば、給付改善の規約変更が行われている場合には、当該規約変更時から5年が経過しており、次のアからウのいずれかに該当する場合は、規則第5条第2号の「給付の額を減額することがやむを得ないこと」に該当すると判断している。ア 過去5年間程度のうち過半数の期において、事業主の当期純利益がマイナス又はその見込みであること。イ 給付の額を減額しない場合に増加する掛金の額が事業主の当期純利益の過去5年間程度の平均の概ね1割以上となっていること。ウ 複数の事業主で確定給付企業年金を実施している場合については、アに該当する事業主が全事業主の概ね5割以上又はイに該当する事業主が全事業主の概ね2割以上になっていること。(一部の事業主が連結決算を行っている場合には、当該事業主を一の事業主として、当該事業主の増加する掛金の額の合計及び連結決算における当期純利益を用いることができる。)

関係法令等: 規則第5条第2号、法令解釈通知第1の2 (1)①

No.71

 A企業は本社と子会社3社で確定給付企業年金を実施しており、B労働組合は各社での組織率が3分の2を超えている。A企業が実施している確定給付企業年金について、加入者減額を行うこととしているが、加入者の同意手続きはB労働組合の同意で代替することは可能か。

 可能。

関係法令等: 規則第6条

No.72

 加入者の一部について給付減額となる規約変更を行うこととしているが、減額対象者の3分の2以上が所属している労働組合があれば、減額対象者の同意は、減額対象者の3分の2以上の同意に代えて、当該労働組合の同意とすることが可能か。

 可能。

関係法令等: 規則第6条

No.73

 加入者について給付減額を検討しているが、職種によって減額幅が異なる場合、給付減額することについての同意が加入者の3分の2以上となっているかは職種毎に判定するのか。

 全体で判定すればよい。

関係法令等: 規則第6条

No.74

 A社は、規則第5条第2号(事業主が掛金を拠出することが困難になると見込まれるため、給付の額を減額することがやむを得ないこと)を理由に給付減額を行うことを予定しているが、厚生局への事前の相談はいつ頃までに行えばよいか。

 給付減額となる制度変更を行う場合は、対象者に説明し、同意を取得したうえで制度変更に係る申請を行う必要があるが、申請時点において「事業主が掛金を拠出することが困難になると見込まれる」ことに該当するか否かを事前に判断する必要があるため、対象者に制度変更について説明する前に事前相談をすること。

No.75

 給付設計の変更に伴い給付の額が減額される場合において、老齢給付金の支給要件を満たしている加入者である受給権者については、「受給権者等」として取り扱うこととなるのか。

 既に確定している受給権部分を減額する場合においては、受給権者等として取り扱うこと。

関係法令等: 規則第5条

No.76

 加入者の給付設計の変更に際し、全部又は一部の加入者に係る通常予測給付現価が減少する場合において、その該当する加入者の3分の2以上で組織する労働組合がある場合で、給付の名目額(基礎率のうち予定利率を零として算出した通常予測給付現価をいう。)が増加も減少もすることなく維持される場合は、当該労働組合の同意があることで給付の額の減額としない取扱いは認められないのか。

 認められない。通常予測給付現価が減少する加入者について、給付の名目額が維持される場合であっても増加しない者を含む場合は、給付の額の減額に当たるものとして取り扱うこと。

関係法令等: 法令解釈通知第1の2(2)

No.77

 加入者の給付設計の変更に際し、通常予測給付現価が減少する加入者の全部の者が給付の名目額が増加する場合において、当該加入者の3分の2以上で組織する労働組合を有する実施事業所と有さない実施事業所が混在するときは、当該労働組合を有する実施事業所についてはあらかじめ当該労働組合の同意を得ることで給付の額の減額として取り扱わず、当該労働組合を有さない実施事業所については給付の額の減額として取り扱うことは可能か。

 可能。

関係法令等: 法令解釈通知第1の2(2)

No.78

 通常予測給付現価が減少するものの給付の名目額が増加する者について、あらかじめ労働組合の同意を得ることで給付の減額としない取扱いに関しては、通常予測給付現価が減少する加入者の一部の者について、給付の名目額が増加しない場合は、その他の加入者(給付の名目額が増加する者)も含め、給付の額の減額として取り扱うものとなるのか。

 認識のとおり。通常予測給付現価が減少する加入者の全部の者について、給付の名目額が増加している場合が対象となり、通常予測給付現価が減少する加入者に、給付の名目額が増加しない者を含む場合は、給付の額の減額となる。なお、通常予測給付現価が減少しない加入者については、給付の名目額が増加している必要はない。

関係法令等: 法令解釈通知第1の2(2)

給付減額(リスク分担型企業年金)

No.79

 リスク分担型企業年金においても、加入者の給付設計の変更に際し、全部又は一部の加入者に係る通常予測給付現価が減少する場合に、その該当する加入者の3分の2以上で組織する労働組合があるときは、給付の名目額が増加する場合は、当該労働組合の同意があれば給付の額の減額としない取扱いは可能か。

 可能。ただし、別途、法令解釈通知第1の2(2)②及び③に該当する場合は、給付の額の減額として取り扱う必要がある。

関係法令等: 法令解釈通知第1の2(2)

No.80

 番号79 の質問事項の場合において、給付の設計の変更前後の給付の名目額を算定するに当たっては、当該変更前後のそれぞれにおける調整率を乗じた額で比較するのか。

 認識のとおり。なお、この場合、法令解釈通知第1の2

 (2)①アの該当性の判定に用いる給付設計の変更前後の調整率を用いること。

関係法令等: 法令解釈通知第1の2(2)

掛金

No.81

 ある実施事業所の定年は60歳となっており、60歳になれば資格喪失となるが、給付額算定期間は定年前(例えば58歳)までの期間となっている。加入者であるが休職等でないにもかかわらず掛金を拠出しない期間が発生するが問題ないか。

 規則第45条に基づく掛金であれば、給付算定の基礎としない加入者期間について掛金拠出の対象とすることもしないことも可能。

関係法令等: 規則第45条、法令解釈通知第4の2(2)

No.82

 剰余を使った標準掛金額の引下げについて、結果として標準掛金額を0として拠出しない取扱いは問題無いか。

 既に積立上限額を超える資産を有するのであれば、標準掛金を拠出しないことは認められる。

関係法令等: 法第55条第1項、法第64条第1項

No.83

 加入者が掛金の一部を負担することは可能か。

 可能。ただし、当該加入者に係る掛金の2分の1を超えないこと。

関係法令等: 法第55条第2項、令第35条第1号

No.84

 加入者が掛金の一部を負担するにあたり、どのような手続きが必要か。

 加入者が掛金を負担することとなるとき及び規約変更に伴い加入者が負担する掛金の額が増加するときに、当該加入者の同意を取得する必要がある。

関係法令等: 規則第37条、法令解釈通知第4の1(1)、 (2)

No.85

 掛金を負担している加入者が当該掛金を負担しないことを申し出た場合は、当該加入者は掛金を負担しないことは可能か。

 可能。

関係法令等: 令第35条第3号

No.86

 掛金を負担することに同意しなかった加入者及び掛金を負担しないことを申し出た加入者について、以後掛金を負担することは可能か。

 規約変更によりその者が負担する掛金の額が減少する場合を除いて不可。

関係法令等: 令第35条第4号

No.87

 掛金を負担する加入者と負担しない加入者において、給付の額に何らかの差を設ける必要があるか。

 加入者負担分に相当する程度の差を設けなければならない。

関係法令等: 法令解釈通知第4の1(3)

No.88

 財政計算に伴い新たに過去勤務債務の額が発生し、増加する特別掛金額の予想額の現価に相当する額の範囲内でリスク対応掛金額を減少させる場合において、リスク対応掛金の残余償却期間が再設定後の特別掛金の償却期間より短くなるためリスク対応掛金を減少出来ない場合は、リスク対応額及び償却期間を再設定し、リスク対応掛金を新たに設定することは可能か。

 可能。

関係法令等: 規則第46条の2第2項第2号、同条第4項、法令解釈通知第4の6(2)④

No.89

 事業主は掛金について金銭に代えて上場株式で納付することが可能か。

 特別掛金、特例掛金について可能(なお、その旨規約に定める必要がある。)。

関係法令等: 法第56条第2項、令第36条

No.90

 法第58条第1項において、少なくとも5年ごとに財政再計算を行う必要があるという規定となっているが、計算基準日の間隔が5年以内であればよいのか。

 計算基準日ではなく、掛金の適用日の間隔が5年以内であればよい。

関係法令等: 法第58条第1項

No.91

 現在の確定給付企業年金の支給乗率を変更する規約変更をした上で、同時に、確定拠出年金移行による基金解散を予定しているが、当該規約変更に際して、規則第50条第4号に定める財政再計算を行う必要があるか。それとも今回の場合は解散で今後掛金拠出がないため、財政再計算は不要という理解でよいか。

 当該変更に伴う財政再計算は必要ない(確定拠出年金移行に伴う最低積立基準額の計算は乗率変更後で行うこととなる。)。

関係法令等: 規則第50条

積立金(規約変更手続き)

No.92

 継続基準の財政検証に用いる許容繰越不足金の額の算定方法を規則第56条第1号に掲げる方法から、同条第2号に掲げる方法に変更する規約変更を行う場合、承認(認可)申請となるのか、それとも、届出となるのか。

 他の箇所を変更していなければ、届出となる。

関係法令等: 法第6条、規則第7条

No.93

 非継続基準に抵触し拠出する特例掛金の算定方法を、規則第58条第1項第1号に掲げる方法から同項第2号に掲げる方法に変更する規約変更を行う場合、承認(認可)申請となるのか、それとも、届出となるのか。

 他の箇所を変更していなければ、届出となる。

関係法令等: 法第6条、規則第7条

積立金(積立不足に伴う掛金の拠出)

No.94

 ある事業年度の財政検証において非継続基準に抵触し、規則附則(平成24年厚生労働省令第13号)第4条第1項の方法(以下「回復計画」という。)に基づき特例掛金を拠出するとした場合、その後、回復計画の終了年度において積立比率が回復する範囲内で特例掛金の額を引き下げる事は可能か。

 不可。ただし、給付設計の変更や掛金の再計算を行った場合に、その影響を織り込むことにより、回復計画の残余期間内に回復が見込まれる範囲において特例掛金の額の引下げ又は徴収の中止等の変更を行うことは可能。

関係法令等: 規則附則(平成24年厚生労働省令第13号)第4条第1項

制度間移行

No.95

 中小企業退職金共済に加入している事業所Bが確定給付企業年金を実施している事業所Aに吸収合併された場合、中小企業退職金共済契約を解約し解約手当金を確定給付企業年金に移換することは可能か。

 中小企業退職金共済法第31条の4、法第82条の6その他の法令の要件の下、所定の手続きにより可能。

関係法令等: 中小企業退職金共済法第31条の4、中小企業退職金共済法施行規則第69条の15~第69条の19、法第82条の6、規則第32条の2

No.96

 中小企業退職金共済に加入している事業所が従業員の増加等によって中小企業でなくなったことにより中小企業退職金共済契約を解約された場合、解約手当金を当該事業所が実施している(又は新たに実施する)確定給付企業年金に移換することは可能か。

 中小企業退職金共済法第17条、法第82条の6その他の法令の要件の下、所定の手続きにより可能。

関係法令等: 中小企業退職金共済法第17条、中小企業退職金共済法施行規則第31条~第38条、法第82条の6、規則第32条の2

No.97

 A社及びB社はそれぞれで確定給付企業年金を実施しており、あらかじめ、各確定給付企業年金の間で転籍に伴う権利義務の移転承継について規約に規定しているが、人事異動時期が直前まで定まらないため、権利義務の移転承継に係る承認(認可)申請が遅れてしまう場合に、転籍日まで適用を遡ることは可能か。

 原則遡及適用は認められないが、人事異動時期が直前まで定まらない等のやむを得ない理由がある場合は、3ヶ月までの遡及適用申請が認められる。

関係法令等: 法第79条、令第49条

No.98

 確定給付企業年金を実施しているA社から一部の事業部門を分社化して、B社を立ち上げるが、分社化と同時に、B社において確定給付企業年金を実施し、当該事業部門の従業員であった者について、A社が実施する確定給付企業年金の支給に関する権利義務の移転承継を行うことは可能か。

 可能。ただし、あらかじめ、B社の事業主となる予定の者は、規約の作成及びA社からB社への転籍予定者から同意を取得し、厚生年金適用事業所であることの証明を除いた申請に必要な書類をそろえた上で厚生局に必要な手続きを行い、厚生年金適用事業所であることの証明を取得した後、速やかに当該書類を提出しなければならない。

関係法令等: 法第3条、法第79条

No.99

 規約型企業年金を実施しているA社の一部の事業部門が、B企業グループに事業譲渡され、当該部門はC社として新たに設立し、同日付で、B企業グループが実施している企業年金基金に加入することとなっている。このとき、当該事業部門の従業員であった者について、A社が実施する規約型企業年金の支給に関する権利義務をB企業グループ企業年金基金に移転承継することは可能か。

 事業所編入及び権利義務承継に係る申請についてはB企業グループ企業年金基金が行うため可能(申請はC社の厚生年金適用事業所の承認後でよい)。

関係法令等: 法第79条

No.100

 規約型企業年金を実施しているA社と、その親会社であり企業年金基金を実施しているB社が、退職金制度の一元化に伴い、A社の規約型企業年金をB社の企業年金基金に統合させることを検討しているが、法第79条の権利義務の移転承継により行うことは可能か(加入者等がいなくなった規約型企業年金については、同日で終了の手続きを行う)。

 不可。全ての加入者等の権利義務を移転する場合の手続きとしては、法第80条における規約型企業年金から基金への移行の手続きに従うこと。

関係法令等: 法第79条、法第80条

No.101

 確定給付企業年金を実施しているA社が事業の一部をB社に譲渡したことに伴い、当該事業に係る従業員がB社に転籍することとなっているが、現在、B社は退職一時金制度を実施しており、事業譲渡日から1年後を目指して、確定給付企業年金の実施を検討している。仮に、B社の確定給付企業年金の実施が事業譲渡日から1年を超えてしまった場合、当該転籍者の脱退一時金相当額の移換はできないのか。

 脱退一時金相当額の移換の申出は、移換元の確定給付企業年金の加入者の資格を喪失した日から起算して1年を経過する日までの間に限ってできるものであることから、転籍日から1年を超えて実施される確定給付企業年金へ脱退一時金相当額を移換することはできない。

関係法令等: 法第81条の2、令第50条の2

No.102

 確定給付企業年金から確定拠出年金へある施行日付で制度移行を予定しているが、施行日前日の残余財産の分配方法の規約変更と施行日付の確定給付企業年金終了の承認申請を同時に申請することは可能か。また、残余財産については、最低積立基準額を上回る予定だが、最低積立基準額を上回る残余財産の分配方法について、「最低積立基準額又は脱退一時金額のいずれか高い額」を基に分配するよう規約変更を行う予定だが問題ないか。

 可能。また、規則第99条では、最低積立基準額を上回る額の分配は、加入者等に係る責任準備金の額又は最低積立基準額等を勘案して、公平かつ合理的に行うものとあるが、「最低積立基準額又は脱退一時金額のいずれか高い額」に基づく分配もこれに該当すると判断されるため、問題ない。

関係法令等: 令第57条、規則第99条

No.103

 退職金の内枠で確定給付企業年金を実施している事業所において、退職金全体を確定給付企業年金に移行すると同時に確定給付企業年金の全部又は一部を確定拠出年金に移行することは可能か。

 不可。確定給付企業年金制度を通じて退職金制度から確定拠出年金制度へ資産移換を行うことは認められない。

No.104

 規約型確定給付企業年金がある日付で制度終了し、確定拠出年金に移行する予定である。現在の試算によると、積立金の額が最低積立基準額を下回る見込みであり、下回る額について掛金を一括拠出する必要があるが、一括拠出の払込時期について、以下の手順でよいか。《手順1》承認の申請前1月以内における積立金の額が最低積立基準額を下回る額(当該額の計算基準日は規則第97条第1項第2号に基づく日)を、終了の承認申請後から終了の日までの日に資産管理運用機関に払い込む。《手順2》終了の承認後、終了の日における積立金の額が最低積立基準額を下回る額を計算し、A:「《手順1》で払い込んだ額」<「終了の日における下回る額」の場合、令第60条に定める財産目録の承認申請の日までに払い込む。B:「《手順1》で払い込んだ額」>「終了の日における下回る額」の場合、(追加払込みは不要であり)差額は事業主に返還されない。

 手順の流れについてはよいが、手順2において、Bに該当した場合は超えた分の差額を事業主に返還する必要がある。

関係法令等: 令第54条の4

No.105

 A社は関連会社と確定給付企業年金を実施しているが、退職金制度の改定に伴い、A社のみで確定拠出年金への移行を検討している。移行にあたり、当該確定給付企業年金を分割しA社のみの確定給付企業年金を実施した上で、同日で、確定拠出年金へ移行することは可能か。

 A社のみの確定給付企業年金の加入者のうち一部を確定拠出年金へ移行するなど、分割後の制度が継続するものであれば、可能。なお、終了させることを前提に確定給付企業年金を分割(新設)することは適切ではない。

関係法令等: 法第75条

No.106

 存続厚生年金基金が解散した場合、残余財産を確定給付企業年金へ交付し、確定給付企業年金から給付を受けることは可能か。

 可能。存続厚生年金基金の規約において、残余財産の交付を行うことをあらかじめ規定し、基金が加入員の1/2以上の同意を取得する等の手続きを経て、確定給付企業年金から、交付を受けた残余財産を原資とした給付を行うことができる。

関係法令等: 平成25年改正法附則第35条第1項

制度終了

No.107

 確定給付企業年金の終了時における残余財産の分配方法として、最低積立基準額を上回る額について、受給者に分配することなく加入者のみに分配することは可能か。

 不可。残余財産のうち最低積立基準額を上回る額については、受給者を含めて公平かつ合理的に分配する方法とすること。

関係法令等: 令第57条、規則第99条

No.108

 確定給付企業年金を実施する企業において、全事業が終了し、全ての従業員が退職することにより、当該確定給付企業年金は加入者及び受給権者等が存在しない制度となる見込みである。退職による確定給付企業年金の資格喪失に伴い、脱退一時金を支給した上で、当該確定給付企業年金が終了した際の残余財産を事業主に返還することを規約に定めることとしてよいか。

 不可。法第89条第7項においては「残余財産を分配する場合においては、終了制度加入者等に、その全額を支払うものとし、当該残余財産を事業主に引き渡してはならない」とされているところ、加入者全員を資格喪失させることにより確定給付企業年金を終了する場合には、残余財産を事業主に返還することなく、全額を加入者等へ分配すること。

関係法令等: 法第89条

No.109

 新規に加入者の生じない閉鎖型の確定給付企業年金となった場合、残余財産を事業主に返還する規定を規約に設けることは認められるか。

 閉鎖型の確定給付企業年金となったとしても、加入者が存在する制度においては、残余財産を事業主に返還する規定を規約に設けることは認められない。

関係法令等: 法第89条

リスク分担型企業年金

No.110

 リスク分担型企業年金において実施事業所が減少する場合、他の実施事業所の調整率が減少しないように減少事業所の加入者に係る調整率を定めることが出来るとあるが、通常の確定給付企業年金と同様の一括拠出を定める取扱いも可能か。

 不可。リスク分担型企業年金は、掛金を固定する制度であることから、法第78条に基づく一括拠出は発生しない。

関係法令等: 規則第25条の2第2項

No.111

 リスク分担型企業年金にかかる実施事業所の増加において、既存実施事業所の加入者及び受給権者が給付減額に該当しないように当該増加する実施事業所の掛金を設定した場合の手続きは、申請ではなく届出か。

 リスク分担型企業年金においては、給付財源であるリスク分担型企業年金掛金の変更も給付設計の変更となり、規則第7条第1項第4号、第15条第3号の軽微な給付設計の変更には該当しないため、承認(認可)申請とすること。

関係法令等: 規則第7条第1項第4号、規則第15条第3号